December 2010
108 posts
“少し寒いです。 今日は新しい年なんだと あなたが言いました。 新しい年は、 ときどきくる。寒くなると、くる。 寒いです。 飯を炊いて 干し魚を少し噛みました。...”
– おめでとう|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 30th
“僕は章子から離れられない、 でもそうでもないのかもしれない、 どちらでも面白い、と僕は思う。 章子がどう思っているのか、 僕は知らない。 僕たちは人生の半ばを...”
– 僕たちは人生の半ばを過ぎたあたりにいる|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 30th
“ときどき、世界から、すこし外れる。 そんなとき、わたしは街角で、おじいさんに手をひかれた女の子のすがたを ...”
– ときどき意味もなくずんずん歩く|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 30th
“小学生低学年の こどもたちを 教えていたことが、ある。 かれらは、よく、ねむる。 召されるような感じで、きもちよさそうに、ねむる。 ...”
– あぶない! こぐまのくうぴい|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 30th
“冬の夜にすること。 ハンカチにアイロンをかける。 こたつの上のみかんを眺める。 手の爪をきる。 ラジオの深夜放送を聞く。 西脇順三郎の詩を声に出して少し読む。...”
– ゆっくりさよならをとなえる|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 30th
“ダイエーのフードコートでミニチャーハンを食べていたときのことだ。わたしは不死について考えながらミニチャーハンを食べていた。不死とは何か、永続する魂は、フシというそ...”
– 赤と黒の夜明け|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 29th
“そもそもの話、 べつに私が書かなくても、 すでに小説はあるわけで、 その上で、いったい私は 何を書けばいいのかという疑問もわいてくる...”
– 書きあぐねている人のための小説入門|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 29th
“こころがとざして 耐えられぬ日 なにをみても むねがあかるまぬ日 焚き火のけむりを みてゐたらば あかるまぬままに とざしたままに からだがしづまってきた...”
– こころがとざして耐えられぬ日|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 29th
“不思議なものだね、 とわたしは、人に、いう。 ひとひとりが 部屋にいるだけで なんだか 部屋があたたかく なっていくような気がする。 ...”
– 本のなかにしまいこまれている風を想い出した日|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 29th
“人と、動物園に行く。 人は、空ばかり、みている。 動物園でみる空は、まるいです、 と人が、いう。動物園は空をみるためにあるのだと ...”
– 檻のなかで風が咆えた日|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 29th
“今年の春、 私は人生からすっかり見捨てられた気分だった。 必要としていた仕事はお流れになり、 恋人とも別れた。 ...”
– 私は人生からすっかり見捨てられた気分だった|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 29th
“誰も「わかってた」なんて 言いたくはないさ。 そんなことで 生活を終わらせたくはないさ。 言いたくないのに、 言わなければならないとしたら、...”
– 誰も「わかってた」なんて言いたくはないさ|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“風邪を引いて 寝ていたら 妻が障子をあけて 出ていった そこから冬空が まっ青にみえた      八木重吉「風邪」”
– 象|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“名称は何かを切り分ける(分節化する)作用を おこなうものであるために、 わたしは何かと言ったとたん、 その〈わたし〉は、 そのときに何かと語らなかったもの、...”
– 愛について語るということ|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“今夜までに死ぬにきまった 火葬にされてうめられるにきまった 母がゐた 桃子がゐた 陽二の顔がきた そいつを抱きあげて この児が思ひきれないと    云った...”
– 死夢|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“そこにはだれもいないのに そこにもしろいはながさく そこにはだれもいないのに ぐるりにたかいへいがある そこにはだれもいないのに わすれることができなくて...”
– そこにはだれもいないのに わすれることができなくて|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“人は、 花や植物の名に くわしい。 いきているからね、 名前をおぼえてもしようがないです、 と野道をあるきながら、人が、いう。 ...”
– されどわれらが日々|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“あなたと水族館に、行ったことがある。 あなたは、魚よりも、ずっと、水をみていた。 こんなにもおびただしい量の、圧倒的な水が ...”
– 炭酸の風が波立ち、泡立った日|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“きょう、人に会った。 人はすこし、怒っているようだった。...”
– ヒトナミに風薫る日のこと|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“ここには、 ヘムレンさんと、 ミムラねえさんと、 ガフサが すんでいた。 ここには、 どの家の 屋根の下にも、 のこることに きめた人ばかり すんでいた。...”
– ニブリングとのショッキングなおそろしい出会い|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 28th
“重要なのは、 漱石の『明暗』を 「文学的」テクストとして分類することでも、 文学的に価値のあるテクストであるか否かを 決定することでもありません。...”
– 西瓜糖の世界で|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 27th
“(どこで人と別れたろう?) ゆけばゆくほど 一人になる 空のまっただ中を 風船は昇ってゆく。      石垣りん「ぬげた靴」”
– どこで人と別れたろう?|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 27th
“夢の中の 自分の顔と言ふものを 始めて見た 発熱がいく日もつづいた夜 私はキリストを念じてねむつた 一つの顔があらわれた それはもちろん 現在の私の顔でもなく...”
– 夢の中の自分の顔というものを はじめて見た|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 27th
“わたしたちは 公園まで あるいた。 わたしはときどき あなたの横顔をみたが、 あなたはだまって、まえを わたしのしらないどこかを ...”
– 霧のような風が吹いた日|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 27th
“山間の、忘れられたような町なかにある ちいさな公民館の図書室のすみで 太い円柱にもたれながら、 本を読んでいたことが、ある。 ちょうど、いまぐらいの、時期だ。...”
– 風がきらきらとひかり輝いた日|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 27th
“主人公たちはみな、 身近な人物との関わりあいの中で、 どうしようもない傷を負ってしまう。 相手を求め、うらやみながらも、 そんな自分が許せず、...”
– イーサン・ケイニンの宿命|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 27th
“深夜三時に パソコンが いかれてしまう。 24時間体制の サポートセンターに 電話を、かける。 若い女のひとが出る。 ...”
– まだ黙ってろ、アルチュセール!|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“人妻の多い生涯を送つて来ました。 高校のころに、 女友達から電話があった。 わたしはそのころ、 自宅に蟄居してずっと本を読んでいた。 ...”
– 人妻地獄へ、ようこそ!!|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“【Ⅰ メキシコ】 《カルロス・フエンテス「アウラ」》 上田秋成「蛇性の淫」「浅茅が宿」と 交響しあう二人称異界幻想小説...”
– ラテンアメリカ文学10選~政治・性・土俗のごった煮~|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“ だが、死者たちの横行には  しばしば夢を破られた。  一族の血を絶やすまいとして  自然の掟と戦うウルスラ、  偉大な文明の利器という  夢を追いつづける...”
– ラテンアメリカ文学10選~政治・性・土俗のごった煮~|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“ ハゲタカに食い荒らされ、  海の底の動物や花で  びっしり覆われるという姿で、  彼は自分のいない祝賀の  かすかな花火の音を  聞いていた。  おふくろよ、...”
– ラテンアメリカ文学10選~政治・性・土俗のごった煮~|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“「私はちょうど君のことを考えていたんだ」 と私は言った。 彼女は居間に足を踏み入れた。 「あれからいろんなことが あまりうまくいかなかったの」と彼女は言った。...”
– 彼女は後ろを向いてドレスを脱いだ。ブラを取り、パンティーを取った。彼女は泣いていたのだと私は思う|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“クリスマス近くになると まるで親のかたきのように 洋書売り場が活況を増す。 しかも、いちばん「オシャレ」に 売り場をデコレートするのが...”
– クリスマスに丸善日本橋店3Fの洋書売り場に行こう!|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“様々な人間がやってきて 僕に語りかけ、 まるで橋をわたるように音を立てて 僕の上を通り過ぎ、 そして二度と戻ってはこなかった。 僕はそのあいだ...”
– 今やり直せよ。未来を。10年後か、20年後か、50年後からもどってきたんだよ今|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“目を開けると、 コスミスミコは、卓に向かって、 しんと座っていた。 「あのねえ、 どうしてあたしのこと 好きでいてくれなかったの。 ...”
– クリスマスイヴだったわね、聖夜だわよ。|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“紳士は、 だしぬけに大声で、 「ハロー、メリイ、クリスマアス。」 と叫んだ。 アメリカの兵士が歩いてゐるのだ。 何といふわけもなく、 私は紳士の...”
– 「ハロー、メリイ、クリスマアス。」と叫んだ|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“あのね。 星は、寒いをかたちにしたものじゃないと、 ぼくは思うな。 星はね、あったかいよ。 星の光は昔の光でしょ。 昔の光はあったかいよ、きっと。...”
– 星の光は昔の光でしょ。昔の光はあったかいよ、きっと。|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“あのとき ずうっと そばに いてくれたね それが きみの とわの ともだち あのとき さいごまで まってくれたひと それが きみの とわの なかまさ...”
– 一人じゃない 平井堅|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“楽しく暮らしております。 料理もしなくなりました。 しなくなると、 どうやってあのようなことが できたのだか不思議になります。 ときどき夢を見ます。...”
– サヨナライツカ|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“それはもうひとつの はじまりのように感じられるのは                なぜだろうか すべてはまた べつのことに つながっているのだから...”
– 遺体のかたわらの詩|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“あせってはいけません。 頭を悪くしてはいけません。 根気づくでお出でなさい。 うんうん死ぬまで押すのです。 それだけです。 決して相手をこしらえて...”
– あのとき最後まで待ってくれたね。|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 26th
“死のうかな、 ってふいに、ぼんやり 思い立ったときとかね、 そんなときは、 自分は、ああ幽霊なんだなって かんがえてみるんです。 ...”
– 月に吠える|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 23rd
“「ミムラねえさん」 と、ホムサははにかんだ声でいいました。 「もし、きみがさ、 とても大きな動物でさ、 はらをたてたら、 どこへいくと思う?」...”
– たまねぎまげのミムラねえさん|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 23rd
“長い間の 片思いのひとから、 「好きなひとができました。 これから一生そのひとと しあわせに暮らします」 という葉書がきた。 泣きながら、...”
– 好きなひとができました。これから一生そのひととしあわせに暮らします|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 23rd
“ホムサ・トフトは、 森の中を、 奥へ奥へと はいっていく。 そうだ。 ムーミンママは、 くたびれたり、 はらがたったり、 がっかりしたり、...”
– ホムサ・トフトは、森の中を、奥へ奥へとはいっていく。|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 22nd
“だんだん わかってきたことなのだが、 ここ、コンビニには 「家に帰れなくなったひと」が多い。 コンビニの客層の6割は...”
– ああ、お子様ランチを頼む。国旗は英国でな|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 22nd
“一年か そこら前のことだが、 僕はヴィッキーが 他の男と会っていることを知った。 そのことを耳にしたとき、 僕はそれについて 彼女に直接 問いただすかわりに、...”
– 愛について語るときに我々の語ること|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 22nd
“私はこの 「甘い蜜の部屋」という小説を 足かけ十年かかって書いた。 それは長い、苦しい月日だった。 ことに後篇の半ばごろになってからは、...”
– 2010年09月10日のブログ|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 21st
“せめてなぜ私たちは 年柄年中がんばらなければならないのか、 その辺の理由を明白にしてほしいのです。 書類にして提出してほしいのです。 ...”
– ファンキー! 宇宙は見える所までしかない|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 21st
“あれはわたしがまだ 病んでいたころの話だ。 わたしは歌をうたいながら 森をあるいていた。夜になると薄く色づいて輝く森で ...”
– 花壇の中に、お嫁さんとお婿さんが生えていた|誰もいない歴=御前田あなたのいつだって最終回
Dec 21st