December 2011
17 posts
少し寒いです。
今日は新しい年なんだと
あなたが言いました。
新しい年は、
ときどきくる。寒くなると、くる。
寒いです。
...
– 今日は新しい年なんだとあなたが言いました。|いつだって最終回
冬の夜にすること。
ハンカチにアイロンをかける。
こたつの上のみかんを眺める。
手の爪をきる。
ラジオの深夜放送を聞く。
...
– ゆっくりさよならをとなえる|いつだって最終回
今年の春、
私は人生からすっかり見捨てられた気分だった。
必要としていた仕事はお流れになり、
恋人とも別れた。
...
– これが私の物語なのだ。そこにはクライマックスもちゃんとある|いつだって最終回
(どこで人と別れたろう?) ゆけばゆくほど 一人になる 空のまっただ中を 風船は昇ってゆく。 石垣りん「ぬげた靴」
– ゆけばゆくほどひとりになる|いつだって最終回
わたしたちは
公園まで
あるいた。
わたしはときどき
人の横顔をみたが、
人はだまって、まえを
わたしのしらないどこかを
...
– 霧のような風が吹いた日|いつだって最終回
重要なのは、
漱石の『明暗』を
「文学的」テクストとして分類することでも、
文学的に価値のあるテクストであるか否かを
決定することでもありません。...
– ある独特な言葉の配置を開花させること|いつだって最終回
きょう、人に会った。
人はすこし、怒っているようだった。
どうしたの、と人にいうと、人は黙って包みを差し出した。
...
– ヒトナミに風薫る日のこと|いつだって最終回
人と水族館に、いく。
人は、魚よりも、ずっと、水をみている。
こんなにもおびただしい量の、圧倒的な水が
人の眼前にひろがっている。
...
– 炭酸の風が波立ち、泡立った日|いつだって最終回
あなたがさしだした手を
わたしはいつかわすれるんだろうか。
手はいつだって意味が豊饒だ。...
– 手はいつだって終わることのない小説のようなものだ|いつだって最終回
たまらなくなってくると さびしくなってくると さっと てのひらで わたしのまへを切る きられたところから 花がこぼれる 八木重吉「花」
– てのひらでわたしのまへを切る|いつだって最終回
風邪を引いて 寝ていたら 妻が障子をあけて 出ていった そこから冬空が まっ青にみえた 八木重吉「風邪」
– まっ青にみえた|いつだって最終回
人は、
花や植物の名に
くわしい。
いきているからね、
名前をおぼえてもしようがないです、
と野道をあるきながら、人が、いう。
...
– されどわれらが日々|いつだって最終回
人と、レバ刺しを食べに、いく。
人もわたしもレバ刺しが、すきだ。
レバ刺しを食べていると、とわたしがいうと、
人は、ええ、わかります、といった。
...
– わたしたちの唇が語りあうとき|いつだって最終回
人とスタバに入る。
人に、何が飲みたいですか、と聞くと、
ホットミルクを、と答えた。
ホットミルクをもっていくと、
...
– はじめてライオンが埋められた日のことをわたしは思いだす|いつだって最終回
名称は何かを切り分ける(分節化する)作用を
おこなうものであるために、
わたしは何かと言ったとたん、
その〈わたし〉は、
...
– 愛について語るということ|いつだって最終回
カフカの帽子
屋根の上に雨が降る
外科手術的に降る
カフカの帽子のような
アイスクリームを食べる
Kafka’s Hat
With...
– リチャード・ブローティガン|☆あなたへの手紙☆
たぶん わたしは手紙です
わたしには わたしの読めない文字がぎっしりと書いてある
誰かが誰かに送る手紙です
愛していても...
– マグノリアのプロフィール